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ほわいとクラブ及びグリーンクラブ

掲載されている記事は、2007年の取材時の内容です。


 ほわいとクラブは、平成13年1月に設立。障害のある方の自宅で、親が障害を持つ子供の面倒をみておられました。その後、是非とも障害を持つ方々のための施設として使って頂きたいとの遺言を尊重し、この地権者の方の名字に因んで命名されました。 グリーンクラブは、草津市に、平成16年4月に設立。
従来の旧授産型施設のように内職仕事などを行って給料を稼いでもらうということが主目的ではなく、一般就労のためのスキルを身につけてもらうことが目的です。今までの通過型のような形態をとり、あくまでも、近隣の工場等に出向いていくグループ就労をやっていくことにしました。

 


 平成18年の4月に新体系に移行し、現在は両クラブの境にこだわらない活動を行っています。就労移行支援は12名、継続支援B型は28名、合計40名定員で、契約者は現在46名。
 従来の通過型の形式でグループ就労を行っていることにより、一般就労に至るケースが非常に多く、去年は22名。今年は6名増えて28名になりました。就労移行が円滑であることから、入所者を選別しているのではとの声も耳にしますが、あくまでも入所申し込みの先着順としており、恣意的な選別は一切していません。
 日がたつにつれリーダー格の人がでてきて、お互いに励まし合いながら、メンバーがメンバーを育て、職業訓練や作業訓練ではなく、人間関係や報・連・相等、社会で基本的にやっていける、より一般的なスキルを身につけてもらうことが目的です。  

グリーンクラブ作業
そもそも、グループ就労という形態は精神障害者の特性に適合しています。作業要員が5名以上、スタッフ1名の体制で、工場への出張勤務をするという形態をとっていて、誰かが体調不良でも、代わりに他の人員を手配することで、お互いにカバーしあえます。同じ境遇・立場・病気の仲間で協力しあえることが利点となります。

 

グリーンクラブ作業
 障害者自立支援法の施行に伴って、県内の最も早く無許可作業所から新事業体系に移行しました。施行以前から就労移行の考え方を継続してきており、自立支援法の理念に合致していました。
 ほわいとクラブでは、様々な形態での労働を通して、自信を回復してもらえており、通所率・授産工賃ともに高くなっています。工賃は、勤務時間・処理能力などを考慮し、評価制度に基づいて決定されています。
 一般的に精神障害者施設の通所率は50%を切っていましたが、ほわいとクラブでは、自立支援法が施行されてからは、自分で何とかしたいという気持ちが、73%であった通所率が90%にまで上がりました。
移行するまでに、かなりの時間をかけて打ち合わせをしており、制度の変更がある度に勉強をし、メンバー及びその家族にも常に周知徹底をしてきたため、スタッフもメンバーも制度や体制の移行に対して心づもりもできていました。
 


 精神障害者の就職は、まず、オープンかクローズドかということが問題になります。
 ほわいとクラブでは、セミオープン(セミクローズド)すなわち職場の人事担当者及び直属の上司等一部の者には情報をオープンにするといった形での就労も利用者に選択してもらっています。
 県内においても、事業主側では障害者を雇用することはやぶさかではないとするものの、精神障害者は…と言うところが多いそうです。 精神障害者の日常的なことやトラブルに対する方法がわからず、躊躇しがちです。精神障害者雇用の促進には、事業主側への支援等も必要と考えられます。
 能力がある人や症状が安定した人は就労に至るチャンスが多い一方で、チャンスに恵まれない人や高齢障害者もいるため、就労継続事業B型も行う必要がありました。就労継続支援B型の者については、賃金の水準を意識した上で、就労移行支援を受ける者は、あくまでも一般就労できることが主たる目標であり、賃金よりは様々な職種・職場を経験してスキルを向上してもらうことがより優先されます。
 精神に障害がある方は、一般就労の経験がある方が多いため、基本的に社会で必要なスキルを持っているばかりか、結構エリートだった方もいるため、仕事ができていた頃の自分に戻りたいというような思いを持ちがちです。
 作業ができることと就職して職場生活ができること、したい仕事、今できる仕事、今ある仕事にはギャップがあることを受け入れるべきであり、ある程度の妥協も必要であることもある。非現実的な思いを捨てない限りは、就職のチャンスや可能性を限り無く狭めたままとなってしまいます。
業務予定
作業風景
障害者が就職するにあたり、多くの場合、周囲の支援者が条件をどんどん上げ様々な注文を重ねてしまうため、就職が遠のいてしまうことが起こりがちですが、条件にある程度融通を利かせ、正社員でなければパートやアルバイトででも、8時間でだめなら6時間でもいいといった具合にとにかくチャンスを得ること、そして、実際の働きぶりを何とか事業者に見て分かってもらえるような戦略で就労支援を行っています。
 

連絡先

特定非営利活動法人しが障害者就労支援センター ほわいとクラブ

〒520-0051 大津市大江5丁目3−20
TEL 077-547-6391  FAX 077-547-6392

グリーンクラブ

〒525-0028 草津市上笠2−27−1
TEL 077-566-7975  FAX 077-566-7974
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